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玄米どぶろくと「リトルフォレスト」

映画からインスピレーションを得て、料理を作るのが好きです。

映画を観ることと料理を作ることだけはいくらやっても飽きない、、、。

昨年私がビビビときた作品がこちら(公開はもっと前?)「リトルフォレスト」

若い女の子が一人で自給自足する話で、淡々と四季折々のスローフード生活が描かれています。

この映画、何が一番衝撃かといいますと、

作品中に数多くの料理シーンが出て来るなか、一番最初に主人公が作るのがどぶろくなのです。

映画の中ではそれをはっきりどぶろくだとは言っていませんが、作り方からしてほぼどぶろくのようななものだと思います。

どぶろくを最初に作る映画なんて!自称醸しニスト(発酵マニア)である私のツボです。

私の千葉の蓮沼の畑でやりたいイメージに近いという点でも激しく共感。

田舎での淡々とした一人農作業暮らしには限界があってシェアする家族が必要というのが映画の落ちだったのですが、私は逆に一人でもここまでできるんじゃないか!とわくわくしました。

万人受けする映画ではないですが、お料理好きな人には興味深い映画です。

作品中のお料理は特にベジ、マクロビオティックではないです。

主人公は醤油サラダ油、白砂糖など一般的なものを使用。

でもほぼ自給自足で畑や自然に近いからこそ手に入る素材からのお料理がたくさん出て来ます。

冬に雪の下わら納豆作ってるし、秋にはくるみを自家採取してるし、春は山菜。

どこまでこだわるか、どこにこだわるか、それは人それぞれでいいのかなと思うのです。

主人公のお母さんの手紙の中に毎年毎年同じ作業で円を描いているよう見えるが、実は少しづつ変化していく、螺旋だというような話が出て来ます。

螺旋、つまりスパイラルというマクロビオティックなキーワードも出てきて奥の深い映画でした。

さてもともと酒は身体に悪いものと言う概念からお酒にまったく興味のなかった私ですが、

どぶろくを作り始めたきっかけはマクロビオティック界では有名な自然酒の寺田本家さんの発芽玄米酒「むすひ」に出会ってから。

(最初の目的は玄米の酒粕が欲しかったので作ってみたのですが。)

手作りのどぶろくは一般のお酒のように火入れして発酵を止めていないので菌が生きて発酵し続けています。酵母は、アミノ酸やビタミンなどの栄養分を、多く含んでいます。

どぶろくは、納豆やキムチと同じような「生きた発酵食品」であり身体に悪いはずがない!

NHKのあさイチでも若い女性にどぶろくが人気と取り上げられたとか。

『酒は百薬の長』という言葉にふさわしいどぶろくの栄養

美容美肌効果

どぶろくに含まれるコウジ酸にがメラニンの発生を抑え、ビタミンB群、必須アミノ酸が新陳代謝を促します。

シミやシワやたるみなどあらゆる肌老化の根本原因ともいわれる活性酸素や炎症の発生も抑えます。 

乳酸菌のひとつであるラクトバチルスがヨーグルトの100倍含まれており、

腸内環境のが整えられ、代謝が活発に行われ美肌だけでなく、肌の老化防止に役立ってくれます。

ラクトバチルスにはナチュラルキラー細胞を活発にする作用があります。

免疫細胞でのナチュラルキラー細胞はがん細胞を殺す作用についても知られており、あらゆる感染症から身体を守ります。

ビタミンや食物繊維のほかコリン、ナイアシンも多く含まれ疲労回復効果も。

ちなみにどぶろくを作ることは基本的には違法です。つまり密造酒。

酒税法で禁じられていて、勝手に作れば5年以下の懲役または50万円以下の罰金。

では私がいつもやっている方法のご紹介。

玄米どぶろくの作り方

材料(出来上がり1、2ℓ)

・玄米麹 200g(自家製のもの使用、普通の麹でも可)

・玄米 3合

・水(炊飯用)450ml

・冷水 840ml 

・豆乳ヨーグルト 小2(普通のヨーグルトでも可)

・自家製酵母液 50ml(白神こだま酵母やドライイースト3gでも可) 

作り方

1、玄米3合を一晩浸水する。使用する容器を煮沸消毒しておく。(3ℓ容量のホーローの寸胴を使用)

2、玄米を圧力鍋か炊飯器で炊く。

3、炊いたご飯を容器に移す。冷水840mlを加えて混ぜてから、玄米麹、酵母液、豆乳ヨーグルトを加えかき混ぜる。

※冷水を加えることでご飯を冷ます手間を省く。発酵に適した40度くらいになれば良い。

4、蓋を軽くして夏は常温に、冬は暖房の効いた部屋に置き、毎日全かき混ぜる。

1日目 米や麹が水分を吸収して水っぽさがなくなる。

    糖化、発酵が始まり、シュワシュワと泡が立ち、お酒の香りが漂う。

2日目 更に糖化、発酵が進み。液体分が増える。

    小さな泡が立つ程度で全体は落ち着いている。

3日目 泡立ちは見られなくなる。発酵はほぼ修了。

1週間置くとよりまろやかな味になる。

さらしで濾して酒粕と液体を分けて煮沸消毒した瓶に詰め冷蔵庫で保存。

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